「ブロックチェーンを地域活性化に活用できないか?」
そうお悩みではありませんか?
地域活性化にブロックチェーンの技術を使っているところは、実は少なくありません。
導入コストが安く、簡単に導入でき、お客様の行動を具体的に把握できるというメリットがあり、導入内容次第では大きく発展する可能性を秘めています。
ですが、どうやって活用されているのか、そのイメージがいまいちわかないですよね。
そこでこの記事では、
- ブロックチェーン技術による地域活性化とは?
- ブロックチェーン技術を地域活性化のために活用するメリット
について具体的に見ていきたいと思います。
ブロックチェーンと地域活性化は、いまひとつ結びつきにくいような印象を持つ人もいるかもしれませんが、実際にはとても相性がいいことがお分かりいただけるかと思います。
では早速見ていきましょう。
Contents
1. ブロックチェーン技術による地域活性化とは?
ブロックチェーンと地域活性化にはどのようなつながりがあるのでしょうか。
ここでは、
- どうしてブロックチェーンが地域活性化に注目されているの?
- ブロックチェーンが地域活性化に活用されている事例
について、具体的に見ていきましょう。
1-1.どうしてブロックチェーンが地域活性化に注目されているの?
ブロックチェーンが地域活性化に注目されている理由は、1999年から少しずつ流行りはじめた「地域通貨」の影響があるからです。
地域通貨は、もともと、地域活性化を目的に発行された通貨で、地域の中で流通量を増やすことで、その地域の経済を活性化させる狙いがありました。
ですが、ブロックチェーンの技術が開発される以前には、様々な問題がありました。
具体的には、
- 利用できる範囲が狭い
- 使えない施設や設備がある
- ニセ札が出る可能性があり、信用性が薄い
- 日本円に交換する手間
- 発行する側の管理コスト
などがあります。
これらの問題を解決することができず、2005年を境に徐々に認知度が少なくなっていました。
これらの要因によって下火になっていた地域通貨ですが、ブロックチェーンの技術が認知されるようになり、再び地域通貨が注目を集めるようになりました。
というのも、
- 地域通貨がこれまで抱えていた問題を解決できる
- これまでの地域通貨にはなかったメリットがある
という特徴があるからです。
地域通貨の問題点であった、
- 導入コスト
- 通貨としての信用性
- 管理コスト
の問題をほとんど解決し、さらに、
- 購買情報を保存できる
- スタンプなど独自の恩典をつけることができる
- 他のコンテンツとの連携が可能
という特徴があります。
もちろん、従来の地域通貨での問題点であった、
- 利用可能店舗
- 日本円に交換する手間
などは、残りますが、これらの問題点も、地域通貨として利便性が高まることで、解決できる可能性があり、今後の展開に注目が集まっています。
1-2.ブロックチェーンが地域活性化に活用されている事例
では、ブロックチェーンが活用されている事例にはどのようなものがあるのでしょうか。
具体的には、
- さるぼぼコイン
- 近鉄ハルカスコイン
- しまとく通貨
があります。
・さるぼぼコイン
さるぼぼコインは、株式会社アイリッジと、飛騨信用組合によって開発された仮想通貨です。
2017年12月4日にサービスを開始し、すぐに100店舗の加盟が行われるなど、期待が集まっている仮想通貨です。
- スマホで簡単に決済できる
- ユーザー情報を登録し、利用状況などの分析が可能
というメリットがあります。
今後は、
- インターネットバンキングへの対応
- コインチャージ機の導入
など徐々にユーザーへの利便性を高める取り組みを行っています。
今後の動向に注目が集まる、地域通貨だと言えるでしょう。
・近鉄ハルカスコイン
2017年9月から1ヶ月間社会実験で導入されたのが、近鉄ハルカスコインです。
ブロックチェーンを活用し、近鉄沿線沿いの自治体とも連携していくことで、観光地やその他の地域の活性化につなげる狙いがある仮想通貨です。
スマホだけで決済でき、ビル内のおよそ200店鋪で決済が行える地域通貨です。
現在の段階では、本格的なリリースには至っていませんが、近鉄沿線沿いで、利用範囲が比較的広く、特に近鉄を利用しているユーザーからの利用が期待できます。
・しまとく通貨
しまとく通貨は、長崎の特定の地域の加盟店で利用できる通貨です。
1セット5,000円で6,000円分の買い物ができる通貨に交換することができます。
1,000円分余分に買い物をすることができるお得な通貨なのですが、
- 販売期間に制限がある
- 購入してから14日以内に利用しなければいけない
- 観光客にしか購入ができない
など、様々な制限もあります。
2. ブロックチェーン技術を地域活性化のために活用するメリット
地域の活性化に、ブロックチェーン技術を活用することで、どのようなメリットがあるのでしょうか。
具体的には、
- 導入コストが低い
- お客様の行動の流れを把握できる
- 他のコンテンツとの連携ができる
があります。
2-1.導入コストが低い
ブロックチェーンの技術は、導入コストが低いことが特徴です。
ブロックチェーンを利用する以前に、電子通貨を導入する場合には、加盟店側にそれ専用の端末を導入する必要がありました。
その費用もお店側が負担するとなると、導入までのハードルが高いということが問題点でした。
ブロックチェーンの技術を活用することで、導入するまでのハードルが大きく下がり、
- QRコード
- スマホアプリ
があれば、導入することができ、店舗の導入負担を大幅に軽減することができます。
1,000円入金すると、1500円分チャージできるなど、プレミアムをつけることも容易です。
お客様にもメリットがあり、導入店舗が増えるほど、流通量が増えるというメリットが期待できます。
中には、スタンプなどの恩典をつけることで、利用者を効率的に集客できるなど、導入コストの安さと様々な機能を結びつけやすいことも特徴です。
2-2.お客様の行動の流れを把握できる
ブロックチェーンの技術を活用することで、お客様の行動の流れを把握できるというメリットがあります。
具体的には、
- ユーザーの性別・年齢
- ユーザーの購買したもの・金額
- イベントなどの参加履歴
など、お客様の情報をすべて紐づけて集計することができます。
そのため、企業にとっては、お客様の購買情報を効率的に集めることができ、マーケティング戦略へ活用することが容易になります。
2-3.他のコンテンツとの連携ができる
ブロックチェーンの技術を応用することで、他のコンテンツとの連携が容易になります。
例えば、
- ポイントシステムの導入
- スタンプなどの独自恩典
- スタンプラリーなどへの活用
- 地域の事業者との連携
などにも活用することができ、その連携の仕方次第で活用方法はより広がっていくと考えられます。
3. ブロックチェーンが地域活性化に与える影響まとめ
ここでは、ブロックチェーンが地域活性化に与える影響について具体的に見てきました。
具体的には、
- ブロックチェーン技術による地域活性化とは?
- ブロックチェーン技術を地域活性化のために活用するメリット
について見てきましたね。
具体的なメリットとしては、
- 導入コストが低い
- お客様の行動の流れを把握できる
- 他のコンテンツとの連携ができる
がありましたね。
これで、ブロックチェーンと地域活性化は、実はとても相性がよいことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
今後地域活性化にブロックチェーンの活用されていく事例は、より広がっていくかと思います。