ブロックチェーン検定というものがあるのをご存知でしょうか?
ブロックチェーンはデータを複数で共有し合い、改ざんできない仕組みとなっていて、仮想通貨の取引に役立てられているほか、現在では様々な分野の企業からも注目を集めています。
そんなブロックチェーン技術はどこまで理解されているのか、また技術者を育てるために、
ブロックチェーン推進協会によって作られたブロックチェーン検定についてまとめてみました。
Contents
1. ブロックチェーン検定とは?
ブロックチェーン検定とは、ブロックチェーン推進協会(BCCC)による日本で初めての検定試験となっています。
BCCC教育部会の部会長である兼元謙任氏は、ブロックチェーン検定発足のきっかけについて、ブロックチェーンの技術を持っている人がいても、その理解度がどのくらいなのか明確にすることができないことから、今回の検定で統一できるようにしたいという思いを述べています。
1-1. ブロックチェーン推進協会による技能検定
ブロックチェーン推進協会(BCCC)による技能検定は、様々な分野でのブロックチェーン技術の普及と、ブロックチェーン技術者育成を目的とした検定試験です。
1-2. ブロックチェーン検定の内容
ブロックチェーン検定の内容は、ブロックチェーン大学校と連携した日本で初めてのプログラムとなっていて、ブロックチェーン技術と知識に関する講義と検定が結びついています。
2018年には、300人以上がブロックチェーン検定を受験することを目標としています。
また、ブロックチェーン検定は、エンジニア向けとビジネス向けの2つの対象に分かれていて、それぞれブロンズ、シルバー、ゴールドと3つのコースが設けられています。
2018年2月9日から、エンジニア向けブロンズコースの試験が開始となり、2018年夏には、ビジネス向けブロンズコースの試験が提供される予定となっています。
1-3. ブロックチェーン検定のメリット
ブロックチェーン検定のメリットとしては、以下の6つのようなことがあげられます。
1.最新の知見が得られる。
2.メンバーが実施する実証実験に参加したり、自らの実証実験への参加が見込める。
3.ブロックチェーンに関わる人や組織のネットワークが得られる。
4.ブロックチェーンに関する製品やサービスに関して広く効果的なマーケティング、広報が行える。
5.海外のブロックチェーン関連団体や、企業へのアクセス機会が得られる。
6.フィンテックやブロックチェーンに投資したいVCやファンドへのアクセスの機会を得られる。
1-4. ブロックチェーン検定の受験方法と費用
ブロックチェーン検定の受験方法は、BCCCサイトの申し込みページから申込と入金の手続きをします。
ブロックチェーン検定は、学歴や職業、年齢も問わず誰でも受験することができ、16歳未満であっても、保護者がサイトを確認し本人からの申込があった場合は、保護者の同意があったものとみなされます。
受験費用については、BCCC加盟企業の人は会員価格の16,200円(税込)ですが、加盟企業でない個人の場合はもう少し高くなるようです。
支払いについてはクレジットカードかコンビニ払いのどちらかを選ぶことができ、近日中にはビットコインで支払うことも可能になるようです。
受験料の入金が確認されると、受験用のURL・ID・パスワードがメールで送られてきます。
ブロックチェーン検定の試験はインターネット上で行われ、以下の5つのカテゴリーから10問ずつ出題されます。
ECDSA
データ書式
Script
BIPS
P2P
制限時間は1時間で、全50問のうち6割以上正解すると合格となります。
ちなみにブロックチェーン検定の難易度は、ブロックチェーン大学校のエンジニア向けブロンズコース受講完了レベルとなっているので、大学校の受講が推奨されています。
2. ブロックチェーン推進協会とは
ブロックチェーン推進協会(BCCC)とは、ブロックチェーンに関係がある日本の企業が200社以上加盟している団体です。
2-1. 協会設立の目的
ブロックチェーン推進協会(BCCC)設立の目的は以下の3つがあります。
・交流と啓発
ブロックチェーン技術の未来を確信する国内有志メンバー(企業・団体)が、お互いに情報交換し、努力を重ねながら、ブロックチェーンの知識を広めていき、自らブロックチェーンの適用領域を拡大します。
・国力の増強
ブロックチェーン技術領域への資金調達支援を行うことによって、わが国産業の国際競争力増進に貢献するとともに、ブロックチェーン技術の進化にも寄与する場の提供を行います。
・国外とのハブ
世界のブロックチェーン団体とも連携しその情報を国内で配信するほか、本会で培われた技
術と経験そして情報は、ブロックチェーン先進国として日本から世界へと向けて発信します。
2-2. 運営者情報
ブロックチェーン推進協会(BCCC)の代表理事である、平野洋一郎氏(インフォテリア株式会社代表取締役社長)は、2018年3月15日時点で、協会加盟社が204社に到達したことを発表しました。
新たに加盟したのは、企業信用調査会社の株式会社帝国データバンク、マイニング事業参入の地域新電力会社、熊本電力株式会社に加え、IT企業、クラウドファンディング運営企業、特許事務所などの幅広い業界の企業です。
2-3. 活動内容
2016年4月25日に発足したブロックチェーン推進協会(BCCC)は、以下のような活動が行われています。
ブロックチェーンの情報を集め、交換をし、会員に提供する
ブロックチェーンの試用評価を行い、可能性を提案する
ブロックチェーン事例を作成し、ノウハウの蓄積・共有・報告書の作成などを行う
報告書の公開によるブロックチェーンに関する知識や経験の伝播をする
ブロックチェーンに関する情報のポータルサイトの構築をする
国内外の他組織、他団体との連携協力をする
ブロックチェーン推進協会(BCCC)は発足以降、順調に加盟企業を増やすことに成功しています。
2017年1月22日以降にBCCCへ新しく加盟した企業は、マイニング事業に参入している熊本電力や、クラウドファンディング運営企業、特許事務所など、幅広いジャンルの企業となっています。
・株式会社アイブイピー
・InsChain
・熊本電力株式会社
・株式会社サイバーエージェントビットコイン
・株式会社スタイルワン
・一般社団法人筑波フューチャーファンディング
・株式会社帝国データバンク
・特許業務法人東京アルパ特許事務所
・株式会社ハンズ
・フォーサイドフィナンシャルサービス株式会社
・プロパティエージェント株式会社
・株式会社ミトラ
・株式会社ライトサンズグループ
・Reivalue株式会社
3. ブロックチェーン検定情報まとめ
ブロックチェーン検定は、エンジニア向けとビジネス向けに分かれていて、それぞれブロンズ、シルバー、ゴールドと3つのコースがあり、まだビジネス向けの試験は開始されていません。
2018年の受験者数の目標も300人と少ないので、情報もあまり多くありませが、金融業界以外でもブロックチェーン技術が注目され始めていることから、今後ブロックチェーン検定のニーズが高まっていくのかもしれません。
エンジニア向けの検定はBCCCに加盟している企業の人に向けた検定となっていますが、ビジネス向けは特に受験資格はないので興味のある方はBCCCのサイトをチェックしてみて下さい。