改ざんさせない!ブロックチェーンによる文書管理で日本は変わる?!

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「森友問題」や「消えた年金」など、政府による文書の改ざんや不適切な文書の管理体制が問題となり、政府への不安や不信感がぬぐえません。

そんな中、ブロックチェーンを活用すれば文書の不正はなくなるのではないかという声があがっています。

ブロックチェーンと聞くと仮想通貨のシステムのようですが、それだけではないブロックチェーンと文書管理について解説したいと思います。

1. ブロックチェーン技術を応用した文書管理システムとは?

ブロックチェーン技術を応用した文書管理システムとは、ビットコインなどの仮想通貨を支えているブロックチェーン技術を用いて、文書の改ざんや消滅を防ごうというシステムです。

ブロックチェーンは分散型の公開台帳となっていて、仮想通貨の場合は誰がいつ、どれだけの金額を送金したかなどの取引情報が暗号化されてデータとして残ります。

この取引情報はトランザクションと呼ばれていて、いくつかのトランザクションが集まるとブロックという形式になります。

そしてひとつのブロックができあがると、その前のブロックと結びつけられていくのですが、ブロックがチェーンに繋がっている様子と似ていることからブロックチェーンと呼ばれています。

ブロックを作るには膨大な計算を解く必要があり、その答えは前のブロックの答えと紐づいたものになっていることから、ひとつのブロックの答えを変えるとその前のブロックの数字を変える必要があり、すべてのブロックの情報を変えなくてはなりません。

また、ブロックチェーンの取引情報は、ネットワーク上で世界中の人と共有し互いに監視し合っていることから、もしあるブロックの情報が改ざんされたとしてもすぐに履歴がわかるので改ざんは不可能だとされています。

このブロックチェーンの仕組み仮想通貨や金融業界だけにとどまらず、現在は様々な業種で導入されようとしています。

文書の管理においても、ブロックチェーン技術を活用することができれば、文書の改ざんを防止するとともに、厳正に保管できるのではないかと考えられているのです。

2. ブロックチェーン技術による文書管理システムのメリット

ブロックチェーン技術による文書管理システムのメリットとしては、ブロックチェーンの技術により、文書の改ざんや不正が不可能になります。

また、分散型台帳となっていることから、文書を複数で共有し管理しているので、たとえひとつの保存先に問題が起きたとしても、文書が紛失することはありません。

改ざんや不正ができず、管理も徹底されているとなれば、普通はこのようなシステムを導入するには、時間もコストも大きくかかることが予想されます。

しかし、ブロックチェーンは低コストで記録を残すことができる仕組みになっていることから、システム開発においても費用を安くおさえることができます。

ポーランドの銀行では、世界で初めてブロックチェーン技術を用いた文書管理システムが開始されました。

ポーランドにある大手銀行PKO Bank Polskihaは、Coinfirmというブロックチェーン企業の技術を活用し、顧客の機密文書をブロックチェーンで保管、管理する機能を実装しています。

ブロックチェーンに記録された取引情報などの文書は、銀行の秘密鍵で署名された、元の状態に戻すことはできない略語やハッシュの形で発行されます。

そして、顧客が組織のアソシエートや銀行から受け取ったファイルが真実かどうか、文書の修正がされようとした場合など、遠隔から確認することができる仕組みになっているようです。

PKO BPは、文書管理にブロックチェーンが確かなものかどうか、これまでにテスト期間を設け、正式に採用することを決めました。

この発表により、世界中の金融機関もブロックチェーンを積極的に取り入れていくのではないかと言われています。

3. ブロックチェーンにおる公文書管理で日本の政治が変わる?!

森友学園への国有地売却に関する公文書を、財務省が改ざんしたとして問題になっていますが、公文書をブロックチェーンが管理すればこのような不正をなくすこができるのではないかと言われています。

公文書は書き換えられないものとして信頼されていましたが、今回の事件で政府や政治に対しての不安は大きいものとなりました。

しかし日本は世界と比べると公文書の管理が甘く、長官が勝手に破棄してしまうというケースも珍しくありません。

1980年代に起きた薬害エイズ事件では、輸入非加熱血液製剤により多数の人がHIVに感染し、苦しい思いをしました。

しかし、厚生労働省は当時の資料について、裁判所や国会議員の提出要求にも「存在しない」と報告してたにも関わらず、後になって厚生省の書庫で資料が発見されました。

1996年には菅直人厚相(当時)が率いる調査員が、同省保健医療局エイズ結核感染症(同)のロッカーなどに元担当者の個人ファイルがあることを確認し、その後も、別部署の書庫からファイルが発見されました。

また、2007年に起きた「消えた年金問題」では、5000万件以上のも年金が誰のものかわからないという事実が発覚しました。

5000万件というのはすごい数字ですが、人数ではないので、被保険者や年金受給者を合わせるとそれ以上の数になることが計算されます。

結婚して名前が変わったり、名前の読み方を間違えて入力したりと、社会保険庁のミスや不適切な管理体制で大きな被害を出してしまいました。

もし、ブロックチェーンを公文書管理に活用することができたら、簡単に書き換えられたり、隠したりすることはできなくなります。

ブロックチェーンは、複数で同じ情報を監視し合う仕組みになっていることから、いつ、どこで、誰がデータを入力したかが分かり、紙と違って災害の時でも失われることはありません。

政府は情報を管理するシステムを保有していますが、そのために多額の税金がつぎ込まれていて、また新しいシステムを開発するために巨額の費用が投入されたものの失敗に終わったこともあります。

日本でブロックチェーンを取り入れるとなれば困る政治家もいるかもしれませんが、ブロックチェーンはすでに実装済みの国もあり、信頼性も高いことから、公文書管理などに役立ち、日本の政治を大きく変えてくれる可能性があります。

4. ブロックチェーン技術による文書管理システムのデメリットと課題

ブロックチェーン技術による文書管理が可能になれば、公文書などの改ざんや不正がなくなるのではないかという期待が持てる半面、デメリットや課題もあると考えられています。

まず、ブロックチェーンは1つの台帳を多くの人が保有し、お互いに監視し合うことで改ざんが防げる仕組みになっていますが、公文書などを不特定多数の人が共有してもよいものかという疑問が浮かびます。

また、ブロックチェーンは公開される台帳となっていることから、これを文書にあてはめると、すべての文書は公開される前提になってしまうのです。

公開されては困る内容だとしたら、最初に記録する段階で一部内容を書き換えたり、隠したりする可能性も考えられます。

ブロックチェーンを採用すれば、文書を改ざんできないように管理することはできますが、最初から嘘の内容を登録したとしても、それが嘘だと証明することはできません。

入力ミスだと言うこともできるでしょうし、本当に入力ミスが判明した場合、後から修正ができない仕組みになっていることから、どう処理するのかも問題です。

まだブロックチェーンは新しい技術であり、膨大な数を処理するには時間がかかることもあります。

スピーディーに処理できるようにするためには、管理する人にもそれなりにコストを支払う必要があり、これまで紙ベースできた流れを変えることは難しいことかもしれません。

5. ブロックチェーン技術が今後の文書管理システムに与える影響

ブロックチェーン技術が今後の文書管理システムとして採用されたら、どんな影響があるのでしょうか。

ブロックチェーンは、従来の中央集権型の管理システムとは違い、管理者は存在せず、情報を複数のユーザーが管理しています。

現在、日本の公文書の管理をしている専門職の人数は150人ほどで、行政機関から出されるファイルの数は毎日1万を超えているようです。

平成23年に施行された「公文書管理法」によって、公文書は内容によって一定期間保存することが義務付けられています。

公文書管理法に基づいて、国の行政機関が行政文書を作成・管理するための指針としてガイドラインが定められています。

ガイドラインには、行政の意思決定を検証するために必要な文書は経緯を含めて作成することや、法律制定時に作られる文書は30年保存するなど、1年以上保存すべき主な文書の類型や保存期間の例が記されています。

各府省庁は、このガイドラインに沿って保存する文書の種類や期間などの文書管理規則を作り、行政文書の管理を行っています。

文書の内容によっては1年経過する前に破棄しても問題にはならず、もし不正があったとしても破棄していることから発覚することはありません。

ブロックチェーンの場合は、記録が永続的に保存されることから、最初から嘘の内容が保存される可能性も考えられます。

しかし、低コストでセキュリティも高いブロックチェーンの技術は世界各国で注目されていて、ドバイでは2020年までに政府の公文書をブロックチェーンを活用したシステムで管理することを公表しています。

新しい技術であるブロックチェーンについては、まだ研究が進められている段階ですが今後日本でも本格的に検討されるかもしれません。

6. まとめ

文書管理システムとしてブロックチェーンを活用することで、中央に管理者を置かず複数で同じ情報を管理し、万が一不正があったとしてもすぐに誰が行った分かるか仕組みになっています。

世界ではすでに試験を終えて実装している国もあり、これからどんどん普及していくのかもしれません。日本でも公文書の改ざんや、公文書を失くしてしまってわからないという逃げ道がなくなればいいなと思います。

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